今年の正月が終わって一段落ついた頃だったかな、ネットの記事で面白そうなコントローラーが載ってた。プロコンっぽくも使えるし、2つに分裂して本体にくっつけることにより携帯モード時のコントローラーとしても使えるよというもの。その時はまだ発売前ということもあってか細かい詳細仕様が出てなかったけどスティックの大きさや形だけを見て気に入ったので、他の情報もあるかな?と思いつつググってみたらAmazonで予約受付が開始されてた。
値段は5,000円くらいだったのでよく考えもせず勢いでポチった。その時点の発売予定日は3月ということで2ヶ月待ちの状態。
で、3月が来てそろそろかと思う頃、発売日延期のお知らせが。1ヶ月程度延びて4月になるらしい。延期の理由はわからないけれど、別に急いでるわけでも気にしなかった。で、4月が来たらまた延期のお知らせが。今度は5月って。この時はさすがにキャンセルすることが頭をよぎってたけどそんなこんなしてたらゴールデンウィーク中の5月2日に届いた。 結局4ヶ月近く待ったよ。
それから3週間程度使い倒してみたので、感想を書いていきますよ。
開封・外観チェック
よくある感じのパッケージ。「伸縮可能!」って大きく書いてある。届いてみて初めて知ったけど携帯モードで使うとき、完全に2個に分裂してJoy-Conみたいに本体に挿す感じではなくて、真ん中から割れる感じで横に伸びてスイッチ本体をコントローラーに挟みこむ感じみたい。
任天堂のライセンスマークは載ってないので非公認製品ということになるのかな。でもパソコンやレトロフリークでも使えるみたい。
中身はコントローラーとUSBケーブルと説明書のシンプル構成。
コントローラーの第一印象としては軽さにびっくり。中身入ってるんか?っていうくらいめっちゃ軽い。重さを測ってみたら162gでした。いつも使ってるプロコンの重さも測ってみると247g。振動機能とかがカットされてる分軽いんかな。そういえば振動しないパッド式コントローラーっていつぶりやろか。。
想像してたよりも安っぽい感じかなー。プラスチック感が強め。
それでは細かく見ていきます。
ボタンの配置は、ほぼJoy-Conと同じ感じ。違いは左側のボタンが十字キーになってることと、ホームボタンの横に「COMMANDボタン」が追加されてることくらい。
ZLボタン、ZRボタンがプロコンと比べてもかなり大きめになってる。一見使いやすそうに見えるんだけどプロコンと触り比べてみるとプロコンの勝ちだった。あと、ボタン自体が押し込んだときの可動部分より下のほうがかなり広い感じで作られてるので、強く押しすぎたりするとテコの原理で中が壊れそうな印象があるから気をつけたほうが良さそう。
USB端子はコントローラー左側の下部に配置されてた。ケーブル指したままで遊ぶときには少し邪魔になるかも。
ちなみに充電時間は約3時間で連続動作時間は約8時間。バッテリー持ちはあまり良くないかもしれん。携帯モードのときもJoy-Conみたいにスイッチ本体側から電源供給がされるわけでもないのでもう少しバッテリー容量は欲しかったかな。
裏側には拡張ボタンが4つと、このコントローラーのキモになる分裂構造のアタッチメントとロック機構が配置されてる。
ここからは実際に携帯モードに変形させていきます。
まずは裏面中央の四角い固定用アタッチメントの下にある2個のスライド式のスイッチを両方下げます。すると固定用アタッチメントが引き抜けるようになるので持ち上げます。
固定用アタッチメントが抜けたら、コントローラの左右部分を互いに上下へスライドさせます。
すると以下のようにパカーンと分かれます。
中央のベルト部分が独特な感じやけど、構造上たぶんこの中には配線とかも入ってると思うので間違っても切らないように注意。
スイッチ本体にコントローラーをはめるのではなく、上の写真のようにコントローラーの方に本体を差し込むような枠があるので、そこへスイッチ本体を嵌め込みます。このときコントローラーを左右に引っ張るとベルト部分が少し伸縮して本体をしっかり挟み込みます。ベルト自体が伸縮しているのではなくて、コントローラー内部のベルトの付け根部分にバネ式の構造が入ってそうな感じ。触ってみるとわかるけど、ここも耐久性に少し不安を覚えるような作りになってるので優しく動かしましょう。
Switch本体と合体後はこんな感じ。表側は一体感もあるしかっこよくまとまっててとても良い感じ。裏側はギミック感満載の見た目になってます。手にとってみるとコントローラー自体が軽いおかげで重さの違和感はほとんどなし。手のフィット感も良い感じ。
と、思ってたら一つ弱点を見つけた。
コントローラーでカートリッジ挿入口が塞がれちゃってますねぇ。個人的にはゼルダだけがカートリッジで指しっぱなし&その他のソフトは全部DL版なので実害はないけれど、カートリッジ派の人はゲームチェンジが面倒くさいことになりそう。カートリッジ交換の時はコントローラーを少しずらせばいいんだろうけど、このひと手間がねぇ。
あとこのコントローラーをSwitch本体につけている状態だと当然だけどTV出力用のドックには挿せません。一方、ホリ製のグリップコントローラーは純正Joy-Conと同じでスイッチ本体には一切干渉しない作りだからドックに挿せるんだよね。
3週間使ってみた感想
最初に言っておきたいのが、癖のある商品なので使い始める前に必ず説明書を熟読しましょうといういこと。
このコントローラーはホームボタンの長押しで電源のON/OFFを兼ねているので、起動する時は「Switch本体の電源ON」→「コントローラーのホームボタンを3秒長押し」という流れになります。
遊び始めるとき、Joy-Conやプロコンだと適当なボタンをタタタタって押せばコントローラーが起動して認識してくれるけれど、このコントローラーはホームボタンの「長押し」でのみ起動/認識してくれます。説明書を熟読せずにペアリングのみして使い始めたところ、スリープ後に再度遊ぼうと思ってAボタンとかを押しても反応しなくて、「もしかして毎回ペアリング設定するの!?!?」とか思ったけど、説明書をよく読んだらコントローラーの電源ONはホームボタン長押しってちゃんと書いてあった。これは誤解する人も多そうな気がする。
ちなみに電源OFFの方はSwitch本体と連動してて、Switch本体がスリープや電源OFFになると、このコントローラーの電源も自動的にOFFになってくれます。本体との通信が切れたら電源落ちる仕様なんやろね。
連射のボタン割当やマクロ機能、拡張ボタンの割当なんかは全てホームボタン横にある「COMMANDボタン」と通常ボタンを組み合わせて設定することになるので、ここも説明書をよく読みましょう。使いこなすにはある程度の慣れも必要だと思う。
あともう一つ最初に誤解してたのがコントローラー左側にあるインジケーター。これ、コントローラーの充電残量かと思ってたら、プレイヤーランプだったでござるww だって充電中はここが点滅するんやもん。バッテリー残量やと思うやん?でもいくら充電しても遊ぶ時はずっと1個しかランプつかないからバッテリー壊れてるんかと思ってたら1コンって意味だったのね。スマン。
で、実際にゲームで遊んでみた感想。
<個人的に良かったところ>
スティックの感触はすごくいい。硬さ、大きさ、倒し込んだときの重さ感もバッチリ。
十字キーも個人的には合格点。中央が若干凹んでるのでぐるんと回しやすい。格ゲーのコマンドもちゃんと入る。
連射機能もあるのでファミコンとかのシューティングゲームが捗る。やっとスターソルジャーがまともに遊べるようになった。
携帯モード時のグリップ感もGood!
<個人的にイマイチだったところ>A/B/X/Yボタンを押すときに微妙に右スティックが邪魔。
左スティックとLボタンの位置が近すぎて左スティック操作中だとLボタンが押しにくい。
左スティックと「ー」ボタンの位置も近すぎて「ー」ボタンが押しにくい。
裏側に4つ配置されてる拡張ボタンもコントローラーを握ったときにちょうど小指と薬指が当たる位置なので使いにくい。
ZL/ZRボタンの作りに少し不安がある。力入れすぎると壊れそう。
携帯モードに変えるときに左右に引っ張りながら伸ばしてスイッチ本体をはめるときも裏のベルト部分が壊れないか少し不安になる。
値段の割には作りが安っぽい。
ざっと箇条書きにしてたけど、玉石混交状態。
直接ゲーム操作に関わってくる不満はほぼボタン等の位置関係。特にA/B/X/Yボタンと右スティックの位置関係はプロコンくらいずれててほしかった。スティックがボタンのほぼ真下にあるし、位置関係が似てるJoy-Conよりもスティックがだいぶ大きいので結構邪魔に感じる。
ボタン配置の悪さを差し引いても携帯モードで遊ぶ時はノーマルのJoy-Conよりもかなり遊びやすくなったのは間違いない。スティックとグリップ感の恩恵がでかい。ジャイロ&加速度センサーも付いてるのでスプラトゥーンとマリオカート8で試してみたけど違和感なく遊べた。
他にもモンハンXX、ストリートファイター、KOF、ベヨネッタ、ディアブロ3、ゼルダBOW、FIFA18、ファミコンやスーパーファミコンなどのレトロゲーなどなど、アクション/シューティング/対戦格闘/スポーツなんかの一通りのジャンルを遊んでみたけど感触はなかなか良い。でも背面の拡張ボタンは押しにくいのも相まって使い所が見出だせなかった。
まとめ
なんだかんだで携帯モードで遊ぶ時は使ってしまう。TVモードの時はやっぱりプロコンの方を使うけどね。携帯時のメイン、そして友達や家族と一緒に大画面で遊ぶときはサブコントローラーとして使う分にはいいんじゃないでしょうか。携帯モードの時に特化したコントローラーならホリ製のグリップコントローラーほうが良い気もする。あれはボタン配置がプロコンに近くて操作しやすそうだし、Joy-Conと同じようにSwitch本体のコネクタにドッキングするので別途充電も不要だしね。ただジャイロや無線機能は付いてないので割り切りは必要かな。
とても意欲的なコンセプトのコントローラーだとは思うけど、構造的な不安要素も大きいのが事実。とりあえず3週間、毎日2〜3時間くらい使って特に壊れたりもしてないし、スティックが暴走するようなことも起こってないけど耐久性にも若干不安が残る。他人にオススメできるかといえば、、、「NO」かなぁ。Joy-Conだと2個の左右のコントローラーが独立してて、それぞれがメインのコントローラーにもなれるし、連携して1個のコントローラーにもなれる。でも今回記事にしたこのコントローラーはプロコンと同じであくまで1個のコントローラなんですよね。そこを分裂させて使うわけだけれどもあくまでプロコンが便宜上割れてるだけみたいな位置づけだから、スイッチ本体のコネクタに挿して認識ってわけには技術的にもコスト的にもいかなかったんでしょうと推測してみる。理想はJoy-Conがこのコントローラーみたいな形状に化けてくれて振動機能もついてるようなものかな。実現したとしても値段高そうだけど。
今回は100点満点で評価するなら58点〜65点といったところでしょうか。色々あと少し届かない&惜しいというのが素直な印象でした。
ブログネタとしては結構面白かったし、実際ちゃんと使えてるから良いんだけどね。せめて1年くらいは壊れませんように!